海釣りが好きな人は釣り仲間同士で「自分が死んだら骨を魚の餌にして欲しい」のような会話をよくしますが、自分の人生の中で釣りをすることによって海に癒されたこと、そして楽しい人生だったことに対して、最後にはせめて魚の餌にでもなることで恩返しできて、海に還っていくことが出来るという理由からなのです。
海の散骨を希望するのは釣り好きな人が多い、というのは事実です。
海は心の故郷です。
故郷は懐かしい場所であり、何時か帰る場所でもあり、生命のルーツを体感する場所でもあります。
魚釣りが好きな人は単純に膿が好きな人ばかりですが、海で過ごす時間が長くなるにつれ、最後に還るべき場所として海を選ぶのではないでしょうか。
昔から海が好きな人に悪い人は居ない、魚釣りが好きな人に悪い人は居ないとよく言われたもので、海の広さは人の心まで広くするのですから、釣り好きな人には穏やかで心の温かい人が多いのです。
以前にも釣り好きな人の散骨をさせて頂いたことがありますが、集まった人は皆とても良い人ばかりでした。
散骨を体験した人は皆、自分も死んだ時には海で散骨して欲しいと言っていたのが印象的でした。